啄木新婚の家を訪ねて
「啄木新婚の家」は、材木町からそれほど遠くないところにあり、石川啄木が新妻節子とわずか3週間だけ生活した住まいです。

時は明治38年5月30日、処女詩集「あこがれ」の出版した啄木は、この家で披露宴を行ない暮らすことになっていましたが、ついにその日は姿を現しませんでした。
花婿のいない不思議な披露宴は8畳間で行なわれたようです。啄木は仙台から盛岡を通り過ぎ渋民により、ようやくこの家に来たのは6月4日。

啄木の行動を不審におもった友人たちに、結婚を考え直すようにいわれたときの節子の手紙に、
『吾れはあく迄
アイの永遠性なると云ふ事を
信じ度候』
と、書き綴っています。

建物は思ったよりも大きく玄関は前後にあり4世帯が暮らしていたといいます。後ろ側の二間を借り8畳に父母と妹が、隣の4畳半の部屋に啄木夫妻が、新婚の部屋として暮らしていました。
新婚の甘い生活は両親と妹との同居で、貧しい暮らしに追われました。そして3週間ほどで中津川のほとりに転居していくのです。

ここは現在、一般に無料開放されています。当時の雰囲気がそのまま残されていてゆっくり観ることができます。
室内には新妻節子が愛用した琴、啄木の自筆の書や写真掛け軸などが展示されています。部屋には囲炉裏や鉄瓶が置かれ、当時を忍ばせています。
随筆「我が四畳半」の舞台としても知られています。

施設名:啄木新婚の家
アクセス
バ ス:盛岡駅バスターミナル15番線から約5分、
最寄の停留所は啄木新婚の家。徒歩すぐ。
徒 歩:盛岡駅から約10分
