天満宮の丘
天満宮の丘は、石川啄木の頃(旧制中学時代)天神山と呼ばれ、彼のお気に入りの散策と読書の場所でした。
写真:正面
八幡宮を北に向かうとやがて天満宮の丘が右手に見えてきます。
丘の上にある狛犬(こまいぬ)はなんともいえないユーモアと温かみのある顔をしています。その表情は見るものの心を優しくとらえます。
写真:狛犬右
この独特の顔をした狛犬は、1903年に高畑源次郎という人が病気回復のお礼にと、自らこの狛犬を彫って奉納したと伝えられています
狛犬は、啄木の
『夏木立中の社の石馬も
汗する日なり
君をゆめみむ』
を右に、
写真:狛犬右
『松の風夜昼ひびきぬ
人訪はぬ山の祠の
石馬の耳に』
を左に刻んだ、歌碑の上に昭和8年に鎮座されました。
写真:狛犬左
この石川啄木の歌のなかの「石馬」というのが、狛犬のことなのでしょう。
「葬列」という小説に登場するのも、この狛犬らしく
『俺は生まれてから未だ世の中といふものが
西にあるのか東にあるか知らないのだ、
と云つた様な顔だ。』
と、啄木は語っています。
写真:狛犬左
少し階段を下がったところにある歌碑には、
『病のごと
思郷のこころ湧く日なり
目にあをぞらの煙かなしも』
と、刻まれていました。
写真:碑
最近、この啄木狛犬のミニチュアが、南部鉄器でつくられ販売されました。石川啄木生誕120年にちなんで企画し、限定販売しているものです
