歌碑のある風景
四季折々に川辺を楽しむことが出来る川。杜と水の都と呼ぶように、盛岡の北東から南西にかけて街の中央を流れ、北上川に合流する中津川。
夏には、子供たちが水しぶきを上げて楽しむ姿や、アユが釣る人たちが見られる中津川。
秋には、日本一長い距離を溯上してきたサケが、御厨橋のすぐ下で中津川にはいります。
この中津川沿いには多くの歌碑や詩碑が刻まれていて、御厨橋のたもとには中津川を詠んだ石川啄木父子の歌碑が並んでいます。
『中津川や
月に河鹿(カエル)の啼く夜なり
涼風(すずかぜ)追ひぬ 夢の人と』 啄木
『中津川
流れ落ち合ふ北上の
早瀬を渡る夕霞(かすみ)かな』 一禎
川原橋近くの下の橋中学校校門には、啄木とその友人若山牧水の歌碑があります。
牧水は啄木が亡くなる直前までそばにいました。
『その昔小学校の柾屋根に
我が投げし鞠
いかにかなりけん』 啄木
『教室の窓より遁(に)げて
ただ一人
かの城址(じょうし)に寝に行きしかな』 啄木
『城址の古石垣にゐ(い)もたれて
聞くもなき
瀬の遠音かな』 牧水

市役所裏の河川敷には、
『たそがれて行く人おもふは
よしなしと
中津川べりひとりもどりつ』 小田島孤舟(おだしまこしゅう)
『こどものころ
かれんなわすれな草の
群落に
あそんだ中津川』 深沢紅子(ふかさわこうこ)
『みちのくの
夏の夕風盛岡の
ぎぼしゅが橋を吹き渡るかも』 岡本かの子

